大輔's profile傑作工房PhotosBlogLists Tools Help

Blog


    June 08

    森の中へ、再び

    忙しさにかまけて書き忘れていた。
    先週の土曜にミュージカル「Into the Woods」を観に行ったのでした。
     
    この作品は去年劇団碧で上演したもので、僕は「パン屋」を演じた。稽古始めたのがちょうど1年前くらいだったと思う。かなり出番の多い役だったし、さんざん稽古したしで、もはや客観的には観られないのだが…でもとにかく観ておきたい、と急に思い立った。

     

    といっても、行こうと決めたのは割と直前だったので、チケットなんぞ持ってない。当日券狙いである。土曜日の朝10時に、新宿のチケットぴあカウンターに向かう。Z席1500円。やすっ。
     
    開演まであと8時間ある。いったん家に帰り、モーツァルトをうすーくかけながら昼寝。
    昼過ぎに目覚めてから新宿に向かう。TOPSビルの1Fの喫茶店で、人生の先輩とお茶。
     
    17時。そろそろ向かうか、と新宿から京王新線に乗ろうとすると、事故…ぉぃぉぃ。何とか17時20分くらいには初台に。無事、新国立劇場・中劇場に到る。

    まだ連れが来ないのでうろうろしていると、ロビーで背の高い外国人紳士と目が合う。あれ…どっかで会ったような…。1回目は気のせいとやり過ごしていたのだが、2回目はほんとに目が合い、しかも向こうから話しかけてきた。
     
    "もしかして…Baker? …Hekiの?"
     
    "い…いえす。。"
     
    Kevin Bergman氏であった。去年僕がパン屋を演じたときに観に来てくださっていた方で、「パン屋の妻」役のあーちゃんのお知り合い。MP(東京学生英語劇連盟)という団体で、英語指導に携わっている方。
     
    "いやーこんなところで会えるなんて"
    "びっくりしました。。。"
     
    実は彼に会うのはこれが3回目。最初は駒場の小空間で、2回目は桜台のJoy Joy Stationで。そして初台、新国立劇場で…ある。「Into the Woods」をきっかけに知り合った方に、場所が変わってもやはり「Into the Woods」の劇場で会うなんて、何だか不思議。
     
    どうやら彼は中学・高校の先生もしていて(しかもうちから徒歩5分の某有名進学校だった!!)、その授業の一環で「劇場に行こう」というのがあり、生徒達を連れてきていたようだった。うらやましいなぁ君達。

    ってか、めっちゃ日本語しゃべれるじゃない。Kevin!(笑) 今までは英語でしか会話したことなかったので、ちょっとびっくり。
     
    また後で、とそれぞれ客席へ向かう。
     
     
    当日券のZ席は2階席の端で、ほぼ真横から見る感じになる。スタッフになったようで、ちょっと特殊な感じ。
     
    第一幕が開演。
     
    基本的にね、まずびっくりしたのが装置。樹木が動く動く。足の速い木だこと!(笑) いろいろ吊ったり奈落に入ったりも、まぁ贅沢。でも素敵な空間。綺麗な森。横から観ているので、袖の広さとかすごく見えて面白い。もちろん奥行きも相当あるみたい。
     
    キャストは、みんなおしなべて上手いけれど、正直歌詞は聞き取りづらかった。座席の関係もあり音響的にはベストの環境ではなかった、というのもあるが、訳詞がなかなか難しいのだろうと感じた。自分が演じたときの訳詞はもっとシンプルで、要点を押さえた訳だったので聞き取りやすく、意味も分かったのだが…英語の詞に忠実に訳そうとするあまり、文字数を詰め込みすぎている感じがあった。よく口が回るなぁ。
     
    シンデレラパパ役の二瓶さんが、2ヶ月ほどお芝居作りでお付き合いした方だったので、登場するたびに何だか妙な気分になる。ファンキーで可愛いシンデレラパパだったので楽しめた。

    王子が二人とも、よー脚開くわな(笑)と感心。

    魔女の方はさすが、歌でも台詞でも、聞かせるなぁと。

    高畑淳子さんの奥様が素敵。It takes twoという夫婦のデュエット曲があるのだが、思い入れがある
    のも手伝ってか感動。可愛い夫婦だこと。あんな勢いでキスして前歯が折れないのか、とかくだらない心配をする。

    客観的に観ると、ほんとに第一幕は純粋に楽しめる内容だったことを再認識。そしてこの時点では、パン屋が2幕であんなに目立つとはとても思えない(笑)。
     
    休憩中にKevinさんと会い、また少し話す。

     

     

     
    第二幕。

    第一幕からそうだったけど、曲も効果音も、ほとんどの音が頭に入っているので、歌詞だけ違うのがとても違和感。そりゃそうか。

    パン屋のソロが含まれる曲「No more」。うん。小堺さんらしいと思った。まぁこの歌に限らず、パン屋さんはほんとに小堺さんそのままじゃん!という感じで。いやそれがいいのだけどね。

    「No One is Alone」はやっぱり名曲。泣けた。ブロードウェイ版Intoとほとんど同じ舞台の使い方だったけど。

    そして最後の夫婦のシーン、ボロ泣き。
     
    終演。思ったほど長く感じなかったのは、やっぱり知ってるからなのかな。

    カーテンコールで小堺さんが客席に、豆を投げる投げる。
     

    楽屋口でシンデレラパパの二瓶さんにご挨拶。さらに、小堺一機さんにお会いする。個人的には子供のころから好きだった方なので、とってもかなりとっても緊張。お会いしてみると、TVで見るのと同じく、とても気さくで優しい方。パン屋の話や、インプロの話(小堺さんもかつてインプロに関わっていたことがあるのだ)をしたり。

     

    御礼を言って、僕は劇場を後にした。
     


     
    さて。
    最近緩んでいる自分を戒めなくては…と思いながら、今日東急ハンズでポストカードを眺めていたら、今の自分に足りないものを象徴するかのような3枚。びびっときたので購入。

     

    March 16

    花蝶風月

    劇団碧が満を持してお送りしたミュージカル
    「Once on this Island ―かつてこの島で―」
    無事に公演が終了しました。
    僕が言うのも何ですが、ご来場いただいた皆様
    ありがとうございました。
     
    僕は2日目、客席におりました。
     
    今回は初演の演目の再演ということもあり
    いろいろな意味で劇団の節目になる公演だったのだろう。
    お客さんもコンスタントに入りいい公演でした。
    シアターガイドにもちゃんと載ってた。うむ。
    (余談だが実は今月号のシアターガイドには僕が関係している記事が
    碧以外にも2箇所ある。さてどこでしょう)
     
    とにかく3回とも客席で見られた。わーい。
     
     
    13:00の回。今回の公演は完全ダブルキャストだったのだが、まずは「蝶組」。
    普通に客席に座る。お客もなかなかの入り。
     
    ボイトレでお世話になってる島田先生にお会いする。
    ご挨拶&近況報告。
    懐かしい顔ぶれもちらほら。
     
    開演すると、気づけばこっちが緊張している。何でだ。
    始めはみんなちょっと固さがあったかも。
    じょじょに固さも取れそれぞれのキャラクターが活きて来ると、
    やっぱり個性が強い人たち。
    終われば涙と鼻水。
     
    16:00の回。もう片方のチーム「花組」。そして花組はこれがラストなのだ。
    「うちらの組の回見逃したら僕が呪い殺しますよ」と淳ちゃんに言われる。
     
    駒場小空間は分かりにくい場所にあるので開演前に少しお客誘導。
    駒場キャンパスの欠点は建物案内の札が少ないことだ。
    生協前に立て札があればそれだけで済むことなのに。
    おかげでたくさんの人が学生会館方面へ。おーいお客さん。
     
    本番。数分遅れて入る。最初の曲に滑り込みセーフ。
    チームとしてのまとまりがとてもいいのはすぐに分かった。
    振りや歌など、全員が揃うところは命がけで合わせて来てくれるので気持ちいい。
    あるシーンでのマジビンタにびっくり(笑) 手慣れてない?
    終わればまたしても水分出まくり。
     
    19:00の回。
    開演前にキャストの1人にテーピングテープを買ってあげた。
    この段になるとみんな満身創痍である。今回踊りが多いしね。
    無事に終わりますように…と祈りながら客席に座る。
     
    客の入りは千秋楽にしてはちょっと余裕がある。まぁそのほうがいいよね(苦笑)
    前回のようなことになると大変・・・
     
    お。みんなパワフル。最後だもんね。
    開演前に何人かにちょっとアドバイスをしたのだけど、みんな頑張ってた。
     
    千秋楽は最後にアンコール歌い。いい歌。
    主演の子が終わって楽屋で泣いてるのが客席にまで聞こえてきた(笑)
     
    21時からバラシ開始。
    1時間ほど手伝って帰る。
    みんなご苦労様。またね小空間。

     
    僕は個人的にいろいろあって
    今回の公演には参加できなかったのだが、おかげで
    この碧という劇団のパワーを客観的に見ることが出来た。
     
    パワーとは、単純に舞台上のものだけではなく、
    キャスト・スタッフの層や技術の厚さであったり
    今まで築き上げてきた客層であったり。
    そういうものがちゃんと積みあがって成長してきている。
     
    (考えてみるとこのブログを始めてからもう5回も公演が済んでいるのだ。
    おととしのリトルショップ・RENT・ガラコン・森・そしてかつ島。)
     
    そして毎回進化し続ける舞台美術。
    うーん、碧にスポンサーつかないかな。まだまだすごい舞台創ってくれそう。
    ばらしまで少し手伝ってきたのだが、壊すのがほんともったいなかった。
    前回の公演後の森林破壊もいやだったけど(笑)
     
    んで、僕はミュージカルや歌の専門家ではないので
    これ以上突っ込んだことは書けないし書く気もないのだが
    単純に、歌や踊りには独特のエネルギーがあると思う。
     
    生命力みたいなものが熱放射されて、
    空気を通して伝わって、心臓を揺さぶったり温めたりするのだ。
    ハロゲンヒーターみたいなもんかな。
    そして今回の公演ではそういう熱放射を感じられる瞬間が多かった。
     
    「ミュージカルにはろくな台本がない」といつか相方が言っていた気がするが
    僕はあんまりストーリーにはこだわっていないかも。
    そういうものだと思ってみている(笑)
     

     
    以下余談。
    前回の公演「Into the Woods」を見に来てくれた方も
    たくさんご来場いただき。
     
    僕が劇場の外に出るとお客さんの団体が。
    どうやら女子高生の団体らしい。
     
    僕「いらっしゃいま…」
    「あ~っ☆パン屋さんだ☆」
     
    指をさすな、指を。
    星を出すな、星を。
    February 10

    苦闘転

    中目黒は久々に来た。
     
    今日は「シアター・クラシックス」の本読みの日。
    本番まであと55日だそうで。
     
    どーみても稽古場最年少は僕である。
    空調を調整したり「はは初めまして」
    ドア開け閉めしたり「よよよろしくお願いしますっ」
    色々気を遣いつつも
    端っこに座って勉強させていただく。
     
    演出家の方は芝居のことになると目つきが変わる。
    ふだんはとても腰の低い女性なのだが。
     
    今日も「まぁウォーミングアップですから」とおっしゃっていたのに
    いざ始まると とてもたっくさんご説明になり。
    ベテラン俳優さんたちもたじたじである。
    台本の中の「、」「。」「」「―。」「…」
    全て意味が違うのだ。あなたは使い分けられますか?
     
    改行しているところ・しないところ。
    ちょっとした空白スペース。
    これにももちろん、全て意味があるのだ。
     
    古典の芝居は、すべてヒントが台本に埋められている。
    句読点の通りに呼吸をすれば役の生理になれるように作られている。
    これが古典の芝居。勉強になる。
    6時間の稽古は長かったけど(汗)有意義で。
     
    ミッキー・ロークの吹き替えで知られる
    安原さんも稽古場に来られた。
    よく通る、素敵な声。そしてとてもチャーミングな方である。
    こういう歳の重ね方をしたいなぁ。
     

     
    帰りに腹ごしらえするべく入った
    中目黒の吉野家の店員さん。
     
    顔は男性っぽいが 髪は長い。
    声と言葉遣いは女性っぽいが 背は高くてごつい。
     
    うーん。
    おじさんと呼んだものか おばさんと呼んだものか。
    牛すき定食大盛り(580円)を食べながらこっそり悩む。
     
    うむ
    間を取って
     
     
    …おっさん。
     
     
    普通!普通!普通!!
     
    November 29

    再現するSilence

    今日はインプロ・ミニフェスティバルvol.4の2日目。
    演目は「マエストロ Micetro(C) 」である。
     
    「マエストロ Micetro(C) 」とは…
     
    キース・ジョンストン氏によって確立されたインプロのショースタイル。 
    たくさんのプレイヤー(今回は12人)がゼッケンをつけて登場し
    くじびきによってランダムに各シーンごとの出演者が選ばれる。
    ディレクターはその場でプレイヤーに何をやって欲しいか決めて指示を出す。
    シーンが終わるごとにお客様が拍手によって1~5点の点数をつけ
    そのシーンに出ていたプレイヤーに点数が加算されていく。
    途中で点数の低いプレイヤーはドロップアウトしたりとか…。
    何ラウンドか終わった後に合計得点の一番高いプレイヤーが
    その日のベストプレイヤー「マエストロ(巨匠)」の称号を得られる…
     
    と、そんなスタイルのショーである。
    ちゃんとライセンスを取得しないと上演できないものである
    (そう、インプロの世界にもそういうのがあるのですよ)。
     
    余談だが
    本来「巨匠」を意味する英単語はMaestroだが
    「ねずみ(Mice)」 とかかっているらしい。面白いネーミング。
    優勝トロフィーにもねずみたちがたかっていて可愛い。
     
    ちなみにMicetro(C) のCはCopyrightのCです。
    詳しくはこちらをどうぞ。

     
    マエストロには思い入れがある。
    まだインプロを始めて1年くらいのとき。
    無料のワークショップ発表会で初めて出たマエストロ。
    あれは5月で、荻窪のだるま座だったな。
    養成所の先生や大事な友達が何人も見てくれている中で
    なんと優勝してしまったのだ。初マエストロなのに…勢いだけだったけど。
    あのときの感覚はずっと忘れない。
    そしてインプロは一人でやってるのではなくみんなでやっているという感触。
     
    さらに…今から1年前
    2004年12月29日。インプロ・ミニフェスティバルvol.3の千秋楽。
    大雪の降る日に中野の「スタジオ・あくとれ」にて行われたマエストロ。
    風邪と精神的にぼろぼろのダブルパンチで熱があり
    リハでは半分意識を失いかけていたのだが
    (当時の関係者の皆様すみません…)
    本番では神がかり的(そのショーのMCをしていた友人Bが言うには)な
    パワーを発揮して優勝。
     
    そして今年…2005年11月。
    新宿プーク人形劇場にて
    再びマエストロの舞台を迎えた僕は
     
     
    風邪が完治せず声をつぶしていました。
     
    だめじゃんっっ!!
    舞台人として…どーなのよ。お前。
    (しかも明日火曜日にもNeXT IMPRO THEATREへの出演があるのに)
     
    まだ治りかけだったのに初日(ロングフォーム)の打ち上げで飲みながらしゃべり
    そのあと帰宅してから朝まで仕事をしたのが響いた。
    そりゃつぶれるわな。
    仕事はやむをえない急なものだったんですけどね。
     
    それなりに睡眠はとったものの
    乾燥と疲労が喉に来た。
    中森明菜系セクシーボイスになっていました。
    なのに今日のショーでのオープニングの影アナウンス頼まれたり。
    因果な。
     
     
    まー本番直前までしゃべらないようにしまして。
    首に布巻いたりして保温。
    あとは本番。
    やっぱり本番はいい!何よりワクワクする。
     
     
    新宿のプーク人形劇場は舞台と客席が近いので誰がいるかすぐわかる。
    昨日のロングフォームのときも友達の顔が見えて心強かった。
    そして今日。
    おお いるいる。満員!
    ありがたやー。
    7時開演の予定が5分ほど押して 幕が開いた。
     
    今回のゼッケンは11番。
    あのキング・カズがつけていた番号である。関係ないけど。
    11番のコインに念を込めてショースタート。
     
    ショーはとても盛り上がった!
    自分は去年のマエストロのようにゴゴゴゴゴ…(by荒木飛呂彦)みたいな
    ダークなエネルギーや欲がなく 程よく力を抜いてできた。
    自分自身がインプロしていることをとても自然に楽しめていた。
    声はガラガラだけどね。美声を期待してきた皆様すみません。してないか。
    そしてやっぱりマエストロは楽しい。
    みんなで作るショー。
     
    さておいら 楽しみつつも途中惜しいところで脱落。
    ってか…時計みたらもう9時回りそうなんですけど…
     
    結局 マエストロは9番のつよしくんでした。拍手!
    自分が初めてマエストロを取ったときみたいなエネルギーが彼にはありすばらしかった。
    いいプレイヤーに成長したなあと思う。
    何様発言だが。
     
    終演後来てくれた大切な人たちと話す。
    久しぶりな人 いつもお世話になってる人 あいつやあの人や彼や彼女。
    本当にありがとうございます。
     
    初対面の方に「今日一番面白かったです」って言っていただけた。
    素直にとっても嬉しかった。
     
     
    さてこの後…昨日に続いてさくら水産で打ち上げ。
     
    打ち上げでは師匠に発声を一切禁じられ
    のっぽさん状態。
    でも幸せだった。ずっとニコニコしてしまった。
    おバカで愛おしい仲間達に囲まれて
    おいしいご飯。
     
    どーしても話したいときは携帯で筆談していました。笑。
     
    そしてこの打ち上げの前後に
    いろいろな思いを噛み締める出来事があるのだけど
     
    …そのお話は明日以降の日記に譲ることにしましょう。もう寝なきゃ。
    明日はミニ・フェスティバル千秋楽
    NeXT IMPRO THEATRE」があるから。
    喉休めないとね。
     
    舞台に立てる。インプロができる。
    また大事な人がたくさん来てくれる。
    なんて幸せ!
     
    October 19

    森回想記(4) とど

    今回はまた森の思い出話。
     
    今日 携帯電話をいじっていたら
    「とど」という項目のメモが記録されていたのに気づいた。
    いわゆるToDoリストってやつですね(笑)
    どうやら公演中のメモらしい。
    そのまんま転載すると。
     
    「YF・枕・ノリツッコミ・ほうきしこみ・NOMORE・牛クイズ」
     
    って書いてありました。
    うーん。自分には分かるので笑える。
    後で解説します。
     
     
    今回は長丁場の公演だったし 客席が360度劇場だったし(はまると楽しい)
    出番も多く(これはマジで多かった) 台詞も(決して多くはないが)それなりにあり
    細かく演出もつけられ(芸人さんの動きとか台詞とか)
    そして歌も妙に難しいのが多く(これはみんな同じ苦労をしている)。
     
    さらに 人間味のある役作りのためにいろんな話し合いやら。
    ミュージカルだから リズム読みやら音取りやら。ハケ確認やら動き確認やら。
    …要するにやることは際限なくあったわけです。
     
    さらに よせばいいのにパンフ作成とか
    メカニック(イリュージョンの火薬装置)とかもやっていて。
    これでこのミュージカルにダンスがあったら死んでたな。確実に。
     
     
    なので,本番前日にあんなToDoリストが出来るわけですな(汗)
    あれは「練習が足りないからやっとかないとなぁリスト」だったようです。
    見た方のために解説すると
     
    YF:「Your Fault」という曲。パン屋とジャックと赤ずきんとシンデレラがお互いを責め合い最後に魔女のせいだ!!というエゴに満ち溢れた曲です。16分音符一つ間違えてもぐずぐずになる難曲でした。本番はギリギリなんとか・・・なったのかな。
     
    :ジャックとの会話のギャグを練習しなきゃね ってことだったらしい。
    ジャック「じゃ,ここで待ってて!もっと(金貨を)取ってくるから!」
    パン屋「オイ そのおっきな袋は?」
    ジャック「・・・まくら♪」
    これ本番前日くらいに演出家からつけられました。
    しかしこれは打率10割でした。よかった。
     
    ノリツッコミ:これもジャックとの会話。
    ジャック「ほらミルキーホワイト,カン屋さんだ!」
    パン屋「そうそうそう アルミとスチールをきちんと分け ・・・ってコラァ!!
    これ 苦手だったなあ (汗)。
     
    ほうきしこみ:これは工作の話みたい。
    魔女のほうきから煙が出る仕掛けは僕の手作りです。
    秋葉原でパーツ買ったりドリル買ったりしました。
    でも本番前日まで出来てないってダメダメじゃん。
    千秋楽は気持ちいいくらいきっちり決まって面白かった。
     
    NOMORE:パン屋さんが憎しみや悲しみを乗り越える歌「No More(これ以上は)」。
    このミュージカルのテーマの一つを伝えている曲でした。
    パン屋としても見せ場の曲だったので何ヶ月もつきあってきた曲です。
    でもホール入ってからも納得いかなくてずっと練習していました。
    余談ですが本番これ歌っている間はいつも鼻水出かけて(or 出て)いました。
    涙がなぜか鼻から出るんだわ。
    「これ以上 誰も
    家族の未来 幸せな日々
    失わぬために 戦おう」
     
    牛クイズ:パパとのやりとりですね。1幕でパン屋の背後から謎の男がつけてきて
    唐突かつ不条理な質問をするわけです。
     
    台本には
    謎の男「白い牛が白くないときはどんな時だ?」
    パン屋「そんなの知らないよ!ほっといてくれ!」
    となっていました。
     
    謎の男役の淳ちゃんと話してたらクイズ形式でやろうかみたいな話になり。
    謎の男「ジャーン♪ここで問題です♪白い牛が白くないときはどんなときでしょう??」
    パン屋「うーんうーん・・・じゃあ Bの「思春期」。
    謎の男「ファイナルアンサー?」
    みたいなナンセンスギャグを一生懸命考えていました。
    今思えば やらなくてよかったのかも…。うん。
     
    「牛クイズ」っていうメモ書き方もどーかと思いますが。
     
    でもとにかく このくだりを詰めなきゃね と思っていたようです(笑)
     
    ---
    閑話休題。
    パン屋さんの裏話集を奥様のあーさまがブログにのっけてくれてました。
    うーん。すでに懐かしい。
     
    2週間が経って
    どうですかね。…さすがにパン屋さんが遠ざかってきました。
     
    こういう感覚 役がぺりぺりと音を立てて乖離していく感覚。
    これまではなかなか感じられなかった。
    もはや今の自分は2週間前の自分と全く違う顔をしていると思う。
    それだけ役というパーソナリティが出来ていたのなら嬉しい。
     
    ---
    さて舞台はまだまだ続きます。
    今度はインプロ!
    偉大な先輩達と共演です。楽しさ保証しますぜ。
     
    NeXT IMPRO THEATRE
    日時:10月26日(水)27日(木) 開演19:00 (開場18:30)
    料金:前売2000円 当日2300円 中学生以下1000円
    場所:新宿プーク人形劇場(03-3379-0234)〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-12-3
    ---
     
    October 08

    森回想記(3) イショーとかヨーシとか

    よくよく考えてみたら台本のあるお芝居は割と久しぶりだったわけで。
    なので がっつり衣装を着て芝居する というのも久しぶりでした。
     
    しかも今回はこてこてなメルヘンだったので
    本当に衣装衣装している衣装だった。
    ニホンゴ変だな。
     
    とはいえ
    パン屋さんは庶民なのできらびやかな衣装ではなく。
    むしろつぎはぎがあたってるとかそういうイメージ。
     
    色彩もどこかアースカラー系というか
    平たく言うと黄色とか茶色の あまりお金持ちっぽくない色である。
     
    エプロンはチロリアンテープなんてついてて。かわいらしい仕上がりでした。これは奥様とおそろい。
    シャツのボタンは赤。これまたかわいい。自分でつけておいて何だが。
    元は原宿の古着屋で1000円で買ったものでした。
     
    そしてパン屋さんの感情のキーとなってくるマフラー。
    直前まで色が決まらなかったのですが
    結局はミント・グリーンに落ち着きました。
    バランス的には ばっちりな色!
     
    ベストは何故か子供服のベスト。
    ズボン(コーデュロイ)は劇団員の女性の私物。
    (↑余裕で入ってしまった。僕がおかしいのだが。念のため)
    靴も鞄もそれっぽい革のやつをそろえて完成!!
    貸してくれた皆々様に感謝。
     
    はやがえがある人は大変だったろうに…シンデレラとか,王子⇔狼とか,ラプ王子とか。
    あとナレーター⇔謎の男も(ナレーターは演出家の遊び心により大変さ倍増)。
    みなさん舞台裏をかけずり回っていました。
     
    パン屋は? もちろん一張羅(?)で通しましたとも。らくちん。
     
     
    他の衣装もみんな本当に素敵だった。
    緑子とかなかなかおしゃれだったし 赤ずきんもジャックも絵本から抜け出てきたようでした。
    ビバ衣装スタッフ様。
     
    衣装って着ると「その気になる」よね。
    いや「その気になる」って ほんとに大事なんだってば。
     
     
     
    写真はゆーにー様のナイスショット。
    イントレ上でパン屋さん なにやらジャックに諭しています。
     
    赤いボタンが目立つ服ですね。
    そして こうやって見ると
    鼻がやたら目立つな自分。
    そーいや奥様に一度「全体のバランスがガイジンぽいよね」と言われた。
    そうなのか。
    色素は確かにやたらと薄いけれども。
     
     
    あ。
    毎回毎回 髪の毛をセットしてくれたラプンツェル王子(略してラ王)
    どうもありがとう。
     
    October 07

    森回想記(2) 60×24×365=

    いまちょうど1年前のブログ読み返してみたら
     
    1年ってあっという間だ。本当に。
    でもこの1年はそれまでの1年より濃かったのは間違いない。
    いろいろ考えさせられたり素敵な出会いがあったり。
    そして「Into the Woods」があり。
     
    「Into the Woods」稽古中も幕が開いてからも,そして終わってからもしみじみ思った。
    人の巡り会わせって本当に不思議で面白い。
    来年あたりがっつり仲良くなってお世話になるであろう人とも たぶん
    僕はまだ出会っていないのだろう。
     
    そういえば
    自分が客席で聞いていた「Seasons of Love」も
    気づけば劇団碧のガラコンサートで歌っていたし。
    そして1年前は一緒にステージ立つとは思っていなかった あの人とも
    あいつとも彼ともあんな人とも,気づけばみんなで力を合わせて「森」を創っていた。
     
    笑えたのは「Into the Woods」のばらし現場でのマジシャン人口密度。
    ふと気づくと
    あっきー・くぼーん・うっちー・だいすけ
    マジシャンが4人も。。。(笑)
     
    ---
    さて今日はひさびさのインプロの稽古でした。
    やっぱりちょっと間が開くだけで体が動かない。
     
    明日は小学校でインプロの公演がありそのお手伝いをしてきます。
    今回はプレイヤーでなく,スタッフだけどね。
    子供の頃に体育館で見た劇団とかパフォーマンスの方々って
    意外と脳裏に焼きついたりしているもので。わくわく。
     
    そして来週にはもうインプロの発表会です。
    無料ですからお時間がある方はぜひどうぞ。
     
    ■10月13日(木)19:45開場/20:00開演 インプロ発表会「ゴリラシアター」入場無料
    @秋葉原インプロ・ジャパン・スタジオ
    ■10月15日(土)14:45開場/15:00開演 インプロ発表会「ゲームショー」入場無料
     
     
    October 05

    森回想記(1) まるくおさまり?

    まぁあれだ。
     
    あんまり使われていないカテゴリ「舞台考察」を使ってみたかったというのと
    ちょっとたまっている仕事から現実逃避したいのと
    千秋楽の熱気がよく伝わってくる写真があったのでそれを載せたいのと。
    そういう感じなので
    あんまり文章的には中身がないかも。
     
    4ヶ月にわたり稽古をしてきて
    書きたいことはたくさんあるわけで。
    なのでこれから小出しにして行こうかしら。とか思っています。
    まずは第一弾。
     
    ご覧の通り千秋楽は舞台が狭くなるほど
    たくさんのお客様に恵まれました&囲まれました。嬉しい悲鳴。
    2幕でイントレ(車輪つきの大きなジャングルジム的構造物だと思えばよい)を動かすときに
    お客を轢かないようにするのが大変だった(!)らしい(僕は上で気持ちよく歌っていただけだが)。
     
    とにかく物理的にも精神的にも アツい客席でした。
     
     
    しかし
    こうやって見てみると衣装もカラフルだし
    なかなか華のある舞台だったのだなあ。
     
    首の角度からして
    「みんなめーでたーしー?」
    の「?」の瞬間らしい。
     

    March 29

    「また明日」

    朝から雨。

    なかなか春らしくならない。

     

    「関東中学校演劇コンクール」を見に 代々木のオリンピックセンターに降り立つ。

    実はここでお芝居を見るのは初めてだったりする(稽古場として使ったことは数知れず)。

     

    目当ては埼玉県久喜市立久喜中学校演劇部の「なっちゃんの夏」。

     

    久喜中学校演劇部の斉藤俊雄先生とは もう長いお付き合いになる。かれこれ3年。

    斉藤先生は相方のくぼーんの中学の担任の先生だった(そしてその頃から演劇部でクォリティの高い舞台を率いておられた)。中学校演劇の世界ではたいへん有名な方である。

    僕自身、先生が演出した舞台に立つなど、いろいろな活動をともにさせていただいた。

     

    今回コンクールに出場している久喜中学校演劇部は

    先生が久喜中に転任してきてから作った部活である。なのでまだ創部2年くらいだろうか。

    (にも関わらずすでに昨年このコンクールで最優秀賞を取っている!さすがというほかはない。)

    あるイベントに久喜中が出ることになったとき そこにカラクロが一緒に出させていただいてからのお付き合い。何回かにわたり彼女達を見てきた。

    今回の作品「なっちゃんの夏」は3回目の上演らしいが 僕は初めてだった。

     

    期待は見事に高い方向に裏切られた。

     

    前回に見たときよりも彼女達ははるかに成長していた。

    声量や動きの質がよくなった、といった表面的な問題だけではなく 客席に伝わる演技をしていた。

    作品のテーマは「いじめ」だったのだが

    よくありがちな「いじめ」を撲滅するべし といった道徳のビデオのような内容ではなく

    「いじめ」というテーマを通して、

    主役の少女が葛藤しながら過ごし 先輩と心を通わせていく様を描いていた。

    その心の動きがしっかりと伝わってくる。

    見ごたえがあった。

     

    1つ1つのシーンの空気に きちんと血が通っていた。

    演じるとか、決められたとおりの段取りを踏むというレベルではなく(当然だが)

    その場面の中の人間が一人ひとり感じ考え悩み、表現していた。

    メインの役の子もそれ以外の子たちも 丁寧にその場に存在していた。

     

    ラストシーン、2人の少女が心を通わせている場面は素直に涙が出た。

    ちょうど2人の顔が見える位置に座ったのがよかったかと。

    今回の作品は、斉藤先生お得意の「劇中劇」という手法を取っていたため

    劇と現実との境目がないような不思議な雰囲気にのまれてしまった(僕だけかもしれないが)。

    そのせいもあって、ラストシーンはより二人が役としてだけでなく

    人間として心を通わせあっていたように見えたのだ。

     

    ひさびさにいいものを見られてよかった。また芝居をしたい欲が高まった。

    うちから近くで上演されたのもありがたかった。笑

     

    ・・・というわけで。

    当事者達がこれを読んでいるかもしれないのでひとこと。

    みんなほんとにがんばったね!

    掲示板にも何か書いていってください。

     

    今日はお兄さんモード。

     

    January 19

    Sweet7

    ラーメンズの小林賢太郎氏プロデュースの演劇「Sweet7」をビデオで見る。

    つぶれそうな洋菓子屋さんをめぐる7日間のお話。

     

    ジャンル分けするならばコメディだが

    どちらかというと「よくできたシチュエーションコメディ」ではなく

    「長ーいコント」といった印象。

     

    でもやっぱり小林さんの笑いのセンスは秀逸。

    濃いキャラクター達をうまく活かしていた。

    そして小林さんらしい仕掛けというか 細かい笑いが多い。言葉遊びとかもね。

    実は自分は何かを見てあまり笑わない人なのだが ところどころ声を出して笑っちゃった。

    話の筋そのものは あまりドラマチックじゃなかったけどね。

    いい感じにゆるい とも言える。

    ラーメンズの笑いとはまた違った味付けで不思議な感触でした。

    片桐さんが小林さん以外の人と共演しているのを初めて見たし。

    この人 ほんとに観客に愛されるのねー。

     

    余談だが 僕はいわゆる漫才が嫌いだ(例外はあるが)。

    ボケとツッコミのタイミング 言い回し 登場の仕方 終わり方など

    もう「そういうもの」として確立されていてあまり裏切られないところが。

    あれはあれで一つの様式美なのかもしれないけれども

    覚えてきたネタをしゃべってそれで終わりならばロボットでもできるわい。

    ・・・と思ってしまう。

     

    要するにネタの面白さというよりも 人間の面白さを見たいのね。

     

    そういえば そういうゲームがゲームセンターにあったなぁ。

    タイミングよく相槌を打ったりツッコミを入れたりするやつ。

    まぁ やったけどね。結構楽しんで。

    October 08

    ウソツキ

    日曜日。

    相方のくぼーんが出ていた「劇団碧」のミュージカル

    「Little Shop of Horrors」を鑑賞@駒場小空間。

     

    粒のそろった 熱い センスのある 素敵な

    ウソツキ集団でした。

     

    すごく、かなりほめ言葉なのです。

    久しぶりに腹筋とか腕立てでも始めようと思ってしまいました。

     

    お客にちゃんとウソをつけて

    嘘を嘘ではなく

    きちんと成立させるって大変なことです。

    前に書いた手品の話ともちょっと共通するんだけど。

     

    わかりやすいたとえでいうと、

    ただリアルに表現するだけだったら

    輸入物を日本人が演る時点でウソになってしまう。

    突然歌いだすだけでウソになってしまう。

    でもそんなことで文句を言う人はいませんよね?

     

    本当を本当そっくりに再現することがお芝居じゃない。

    舞台という空間で、お客さんが心を解放して一緒に遊んでくれるような

    一緒にウソを信じて楽しめるような。

    そういう空気を作るのが舞台人の仕事。

    さて明日はバーでマジックのお仕事。

    テーブルの上も、小さいけれど舞台なのです。

    素敵なウソツキでいられますように。

     

    P.S. 今度からここに腕立ての回数とか腹筋の回数書きます。これはウソつかない。