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July 24 「アメリカだもの」 -IBM/SAM Combined Convention 2008 Report (1)-こんばんは。
さっき世界に誇る日本のアルティメット・マニピュレーター、マーカ・テンドー師に肩を揉まれて悶絶していた、だいすけです。
眼精疲労たまってるなあ。だってショーをずっと観るのも疲れるのよ?うん。
というわけで、こちらは水曜日の夜を迎えました。6日間に渡るマジック・コンベンションも、やっと半分が経過。
皆様ご機嫌いかがでしょうか。
ここ数日、世界のマジック界のかなり中枢で泳いでいる感覚です。
見回すとテレビやDVDで見ている人がごろごろ。
あ、さっきスパゲティ屋さんでヘンリー・エヴァンスに会いました。
で、初日からのことをざっくりとレポートしてみようかな。
日曜日。
朝から出発ギリギリまで稽古してた。で、慌てて汗だくになりパッキング、出発。
自宅から成田空港まで、妻の運転する車で向かう。
案外あっという間に着く。千葉だもの。
空港に集合。空港でヒロサカイさんや幸条スガヤさん、その他、マジック関係者にたくさんお会いする。
ああ、行くんだなという実感。
われわれの一行はデルタ航空に乗ることに。
荷物を預けるときに23kgの重量をちょいオーバーしてしまい、追加料金を取られる。
ばからしい、、しかもあとから聞いたら、回避する方法はいくらでもあったらしいのだが。
勉強になった。
さて、今回のコンベンションの開催される場所は、アメリカ合衆国ケンタッキー州の州都、ルイビル。
あのランス・バートンや、マック・キングの出身の街でもあります。
そもそも「コンベンション」ってなに?という人のために、説明しておくと、
世界中からマジシャン(プロもアマも)が集まり、コンテスト(主に若手が技を競う)や
レクチャー(マジックの講義)、ガラショー(参加者だけが見られるマジックショー)、そして交歓会などが催されます。
マジック用品を売るショップもたくさん出店を出して、賑やかな雰囲気になります。
だいたい、ホテルの何フロアかを借り切ってやることが多いですね。
で、今回は2000人が参加するそうです。どひゃぁー。
さて、まずは移動。とにかく海を越えなくちゃ始まらない。
まずアトランタへ飛ぶ。アメリカに行くのは初めてじゃないどころかもう4回目だけど、
やっぱり太平洋越えは本当に疲れる。隣でうちの社長も「まだつかないのー」とぶうぶう言っていた。
機内では食っちゃ寝、食っちゃ寝。
機内食で出された蕎麦に、日本食文化への微妙な侮辱を感じつつも、平らげる。
結局、一番美味しかったのは機内で配られてる日清のカップヌードルだったりして。なんだかなあ。
で、アトランタ着。ここ経由でルイビルに飛ぶことに。
地図で観るとアトランタからルイビルはあっという間なのだけど、乗換えで4時間も待たされる。
待っている間に車で行ったほうが早いんじゃないの?とは思うが、しょうがない。
地図で観ると近くても、実際には飛行機で1時間。アメリカだもの。
アトランタからルイビル行きの飛行機の座席に着き、まだ離陸しないのかな、離陸まで少し待とうかな~
なんて思いながらうとうとしていたら、着陸する衝撃で目が覚めた(笑)。
つまり、座ってから一瞬で眠りに落ちて、着陸まで起きなかったらしい。時差ぼけ、アンド、長旅の疲れ。
着いてからすぐホテルに向かおうとしたところ、Baggage Troubleがあり、同伴者の何人かの荷物が紛失。
おいおい、、、。 それにしても、自分の荷物がもし紛失していたら、コンテスト出られないところだった。
実際そういう原因でコンテストに影響が出ることが、よくあるらしい。気をつけなきゃ。アメリカだもの。
ホテルに着いたらもうすっかり夜の23時を回っていた。
僕だけ、明日本番を控えているのだけど、まあ焦っても仕方がない。
ピザの宅配を頼んでみんなでつまみ、腹ごしらえ。
で、部屋に帰って稽古を始めた。
いろいろやっているうちに3時半。
(続く)
July 21 ケンタッキー来たよどひゃあ。久々の更新なのに、国外から。
ケンタッキーのホテルから書いています。
夜の1時20分。
いよいよ明日から「IBM/SAM 合同コンベンション」が始まります!
6日間に渡るビッグイベント。マジック界のオリンピックみたいなものです。
割と軽い気持ちで来てみたのですが、
実際に来てみたら想像以上にすごい人や素敵なものが見られそうな予感がします。
僕はと言えば、クロースアップマジックのコンテストに参加することになりました。
いま、横でステージマジックコンテストに参加の藤山晃太郎氏が道具の整理をしています。
・・・で、明けた明日は、僕はいきなり予選。どこまで行けるのやら。
ベストを尽くします!応援宜しくです。
June 12 米国合同手品競演会
7月下旬に渡米します。
March 11 340円で考察
携帯を新しくしたのをきっかけに、このブログも携帯からエントリィ出来るように設定を変えてみた。
January 01 Do it Concretely今年の目標は数々あれど、一番なのはこれでしょう。
・目標や行動プランを「具体的に」言う癖をつける
たとえば、「マジシャンとして素敵になりたい」というのは大事な目的かもしれないけど、それってちっとも具体的じゃないよね。
それ以前に足元を、今やれることを見なくてはいけないので。というわけで、今年の目標はこれですね。
・ボイストレーニング再開して強い声を手に入れ、マイク無しで400人の前でパフォーマンスできるようになる
・英語の表現力をアップし、欧米人とジョークを交わせるようになる(笑)
・最低でも月に2本は映画を観る
これでもまだ抽象的だけど。そのために具体的に何をしたらいいか、そのことによる努力の結果まで視野に入れておきましょうか。
そして、上記によって達成される秘密の目的もいくつかありますが、ここには書かないでおこう。
あ。
余談だが、マジックが上手になるためにはどうしたらいいですか、ともし聞かれたとしたら、
今の僕であれば自戒も込めて
「いい映画や本や舞台、その他芸術作品にたくさん触れること」
と、答えるような気がする。
特に、マジシャンがさぼりがちな分野だと思うのだけど、どうでしょうか >関係者の皆様。
自分目線で「こういう技がやりたい」というばかりではなくて、
お客さん目線で「こういう風に見える世界を創りたい」「こんなことを表現したい」という志向って、パフォーマーに必須ですよね?
と、また抽象的な話をするところだった。よくない癖。
さて、1月もレストランでマジックのお仕事をします。ぜひいらしてくださいませ。
★有楽町「COVA TOKYO」
1/17(Thu)・1/24(Thu) 20:30~22:30 (※終了時間は混雑状況によって変動)
JR有楽町駅からすぐの高級イタリアンレストラン。本店はミラノにあるという本格派のお店です。
美味しい料理やワインとともに、マジックもお楽しみください。
★銀座「カスケードGINZA」
1/4(Fri)・1/11(Fri)・1/18(Fri) 20:00~23:00
バリ風リゾートをイメージした、とてもおしゃれなレストラン。12月からマジシャンによるサービスを導入し始めたばかり。
僕が専属パフォーマーです。ぜひお越しください。
写真は、先月の舞台のあと、友人のlain君からいただいたお酒。独特のいい香りがして、とても呑みやすい。
普段はあまりお酒を呑まない僕だけれども、たまに一人で考え事をしながら呑むのも悪くないと思った。
December 17 ギブアンドテイク金曜・土曜と、連夜銀座でマジックのお仕事。
ありがたいことです。
しかも、その2日間で、大事なお知り合いが6人も来てくれて、僕のマジックを見てくれたわけです。
意外と、ちゃんとマジックを見せるのは初めて、という方が多くて、僕も張り切りました。
ところで、ここには何度も書いていますが、僕が仕事でマジックをするスタイルは、テーブルホッピングという形式で、お店でご飯を食べたりワインを飲んだりしているお客様のテーブルを回ってマジックを見せます。
そんな現場で、僕が心がけていることが1つあります。
それは、お客様が心から「楽しかったです!」と言って下さったときに、「僕も楽しかったです。ありがとうございます」と、感謝の意を表明すること。
ちょっと能書きを垂れます。
演劇の世界で、よく言うのですが、演劇の3要素は「戯曲・俳優・観客」。
それをマジックの場合に置き換えると「手順・演者・観客」ということになるのかもしれません。
かなり極論ですが、クロースアップマジックの場合、1つのパフォーマンスの「スゴさ」を数値化して100とすると、
それらのうち、先人たちの知恵や努力によって形成されているマジックの手順の力が40を占め、
演者の力が占める割合は、手順を実行するだけなので(もちろん自分の味付けはあるけれど)せいぜい20くらい。
残り40はやっぱり観客が観ている事によって形成される空気感ではないか、と思うんです。
分かりやすく言うと、まず第1に、見ている人が驚いたり、リアクションしてくれて初めて成り立つということです。当たり前ですが。
さらに。その時間帯、その日、その観客がいる場所だけに出来る空気を適確に読み取り、そんな場所に自分が干渉することでどういう影響を与えるのか。
そこまで感じて、初めてマジシャンはせりふを、演技を選ぶことが出来る。そんな気がしています。あくまで理想論ですが。
毎回、同じせりふを一言一句違わず、淀みなくしゃべり、機械のように正確に演技をするマジシャンって、乱暴な言い方をすれば「手抜き」なんじゃないかと思います。実際に僕も、何人もそういうマジシャンを見てきました。そして、そういう方々のパフォーマンスを見てあまりいい印象を持てたことがありません。何だか、見ている側としては置き去りにされている感覚があるのです。
なので、僕は自分が演技するときに物理的にも心理的にも、もっとお客様を「見たい」と思っています。
「見る」ことで、パフォーマの僕自身もたくさんのヒントをもらえて演技にその場で活かせるのです。
だから、僕はお客様に感謝をしながらマジックを演じます。
表面的な「見てくれてありがとうございます」というレベルじゃなく、観客の方に関ってもらわないと全く演技が成り立たないのです。
ま、難しい能書きを色々書いたようですが、やっぱり僕は人と関ることが好きみたい。
「すごいワクワクさせられた!」
いいえ、こちらもワクワクさせてもらってるのです。わざわざ予約してきてくれてありがとうございます。
「癒されたー♪」
こちらこそ。あなたには普段から癒してもらっていますから。
あ、道具にも感謝しなきゃ。
写真はだいぶ前に撮った僕の7つ道具。
まだあんまりラインナップは変わっていません。
December 07 魔法。何気ない光景のほうが、劇的な光景よりも、実は一生忘れないものになったりする。
たとえば、僕の一番最初の記憶は、宮崎の母の実家で、なぜか父方の祖父がいて、ご飯粒を使って封筒を糊付けしている光景だったりする。
案外、そんなもんだ。
そういう意味で、今日は何気ないスナップショットをたくさん脳裏に焼き付けられた日。
銀座クレストクラブに久々に仕事で行く。
やはりここの雰囲気は最高。
老朽化したビルの工事のため(昭和3年生まれの建物!)、クレストクラブも年末で閉店と聞いていたが、
1ヶ月延命されて、1月末までは営業するらしい。
少しでも長く居たい、と思える空間なのだ。やはり惜しい。
間接照明って、人の思考を妙に落ち着かせる。
いろんなことを考えながら、時にテーブルを回り、時にウーロン茶のグラスを傾けていた。
パフォーマとしての自分。
自分の力量と、限界。自分という器の、物理的なスペック。
自分に影響を与えてくれた人たち。
応援してくれた人たち。
何が足りないのか。何をしたらいいのか。もっとほしい。もっと欲しい。 欲が出てきているからこそ、自分の現状に謙虚にならざるを得ないこと。
自分がいま出来ていること。まだ出来ていないこと。
そして、傲慢な意味ではなく、自分が「輝く」ことで、恩返しをしていけるということの意味。
本当の魔法を使えるようになりたいじゃないですか。願わくば。
ふと気づくと、奇術をすることに一生懸命になっている自分。
それだけじゃだめだ。
結局、貴方は何を表現したいの。
サインしたカードが上に上がってきたから、輪ゴムがお互いを通り抜けたから、コインが消えたから、それが何だというのさ。
それを貴方が「表現」に昇華できないのであれば、ロボットにやらせればいい機械的作業だもの。
正しいとか正しくないとかは、よくわからないけど。
そんなことを思う。
今日の「一生心に残るスナップショット」は
「バーテンダーの渡部さんが拭いてくれた手品用グラスのふちのてかり」
「僕のハンカチの両脇から顔を出すA嬢とK嬢」
「K嬢のかばんについていた飾り」
「クレストクラブの箸置きの形」
「まかないのトンカツに、ソースをかける用のさじの形」
案外、そんなもんだ。
November 06 ステップ。無事帰国しました。
成田に着いたのが今日の午後3時。そのまま稽古場に直行してインプロのワークショップ、および公演の稽古。
終電まで稽古して、帰宅したのがさっきです。相変わらずのハードワーカー。
タクシーで到着後、久々にお袋様の料理をいただきました。やっぱり日本食って落ち着く。
さて、この5日間はすごい濃い経験をして来ました。
英語漬け、手品漬け、英語のせいで若干ジェスチャーがオーバー気味、風邪気味。
まだ若干魂が香港に残っていて、自分が他人のように感じる感覚(いわゆる「離人感」?)が抜けません。
で、3日間の顛末はまた改めて書きますが、もう睡眠欲が限界を迎えそうなので
皆さんが気になっている(かもしれない)コンテスト結果だけ書きます。
The 4th Asian Magic Association Convention 2007
Close-up Magic Competition
First Runner-Up Daisuke Hewga
First Runner-Upというのは、1位ではなく(1位は「Champion」)、最初に追いついてきた人、みたいな意味。
つまりアジア2位でした。大変栄誉なことです。
しかし、僕にしては珍しく、チャンピオン狙いに行ったのですが、それでもそんなに甘くはなかった。
分かってはいたけど、まだまだ世界は広い。
授賞式の後に、地元香港のマジシャンで、いつの間にか友人になっていたVictorがこんなことを言ってくれた。
「君は何も失っていない。僕の友人たちのほとんどは君がベストだったと言っていたし、
何よりも、君は今回、たくさんの友人を得たんだよ。そしてこれは、ステップ。終わりじゃないんだから。
いまやっていることを信じて、もっと磨いていけばいい。」
少しだけ涙が出た。
いろんな不特定多数の方から一緒に写真を撮ってくれとか、握手を求められ、
アクトについて褒めていただき。ありがとうございます。
世界レベルのマジシャンの皆様、Tim Ellis氏やSimon Lovell氏にもお褒めの言葉をいただき。
もう少しがんばってみようと思う。
いま思い返すと、今回のコンテスト本番の演技は、これまでの人生最高のアクトだったことは間違いないのです。
それを体験できただけでも、大きな価値がある。
というわけで、胸を張って日本に帰って来られました。
ただいま。
November 04 香港からこんばんは。香港3日目の夜が終わりました。
すごく濃い日々を過ごしています。
また長く書くかもしれないけど、とりあえず香港にいるうちに更新したかったので、ホテルのインターネット環境から書いています。
これまでは、意外と忙しかったのです。
実はまだ買い物とか飲茶とか行けてません。明日お昼はゆっくり香港を観光しようかと。
着いた初日は小雨で肌寒く。半ば強引に観光。小雨の中であの有名なStar Ferryに乗り、100万ドルの夜景を眺め、
マンダリンオリエンタルの屋上で、やたらと高い中華を堪能した。初・北京ダック。
夜中になってから、明日のコンベンションの予定をチェックし、稽古に励む。英語英語英語。夢とかも英語で見始めたぞ。
2日目は、コンベンションの初日でもあった。そして午後一、開会式の直後にはいきなりクロースアップマジックのコンテスト。
僕の出番である。
7時に起きて稽古するはずが寝坊して7時半。根性根性。
なにせ一発勝負だからね。。
で、その様子をざっくり書くと。
まず、会場が馬鹿に広くてびっくり。
聞けば400人ほどが見るらしい。それはクロースアップマジックと言えるのか??
いちおう、カメラで手元を写してスクリーンに映してはいたけども。 コンテスタントは14人(うち日本人5人)。
僕は10番目、日本人の中では最後。悪くない。
内容については、まぁ細かく書くときりがないのだけど。
正直なことを言えば、アジアのマジシャンはみな上手い。そして、ショウマンシップも高い。
ただの手品の羅列ではなく、きちんとパフォーマンスとして成り立っている、という意味で。
日本国内のコンベンションよりも、レベルとしては高いと思った。
…そんな中で、僕のパフォーマンスはどう映ったのだろう。
でも、確か、スタンディングオベーションが起きたような。
ここ数年の自分の演技では一番の出来だったと思う。
どのみち、結果が分かるのは明日の夜。
ちゃんと印象には残ったらしい。いろんな知らない人(国籍問わず)に声をかけられて、
よかったよ!あれオリジナルなんですか?そうですかすばらしい!などと言っていただく。
「英語がすごい上手ですね」、とか、「おいくつですか?え、28歳?22歳くらいかと思った~」という会話をたぶん3~4回する羽目になる。
だから僕は帰国子女ではないし留学もしてないっつの。あともうすぐ三十路ですから!悪かったなお子様ルックスで。
夜はステージ・ガラショー。
生ける伝説、島田晴男のドラゴン・アクトを、香港で見ることになるとは。
美しかった。
今日はコンベンション2日目。
ステージコンテストと、クロースアップ・ガラショーがメイン。
こちらに関しては、アジアのマジシャンの中で日本が抜きんでている気がする。
日本人の僕がやや贔屓目に見ている分を差し引いても、日本以外のアジアの若手マジシャンの手順には、構成力がなさ過ぎると思う。
何をしたいのか分からない、テーマのない演技が多かったように思った。やれること全部やりました、みたいな。
何人もの演者が、最後にお約束のように紙吹雪の「ドカン」を出すのも、食傷気味な感じ。目立てばいいのかよ。
はいはい自慰行為ね。おうちでやってください、みたいな。自戒も込めて。
そんな中、やっぱり戸崎君やわらちゃんは光っていたように思う。
きちんと芯のあるアクト。
マーカテンドー氏に「頼むからレクチャーのときの通訳やって」って言われたり、
いろいろ面白いアクシデント?もありつつ、何とか2日目オーバー。
明日は最終日。
うん、たぶん充実してるんでしょうね。
あ、ポケットティッシュはちゃんと役に立っています。ホテルの近くの料理屋で
カエルの肉の料理が出て、それに骨が入ってたので。
香港はびっくりがいっぱい。 October 24 タクミ(工)はいこんばんは。
まだ生きてるよ。
日曜に、とあるイベントにて2回も、マジックのコンテスト手順を演じさせていただく機会があった。ちょっと特殊で、1回目と2回目の間は20分ほどしか空いておらず、同じ観客、しかも全く同じ手順。なぜか1回目は日本語で、2回目は英語でという…。つまり、香港でのコンテストを意識した内容だったわけである。大変だったが非常に勉強になった。ラッキーなことに、会場にたまたまネイティブイングリッシュスピーカーのマジシャンが来ていて(彼もそのイベント初参加の一見さんだったようだ)、英語についてのアドバイスをもらう。とても親切な方だった。こういう縁って大事にしなくては。自分に、拙いながらも意思の疎通が図れる程度に英語力があることを感謝。Thank you, Dave!
で、だ。
あとはコンテスト本番に向けてブラッシュアップしていくだけ。やる気出てきたよ。うりうり。
写真は後輩のK君が私生活を犠牲にして(汗)作ってくれた「iPod nano専用革ケース」。僕のカードマジックの手順で使えるように、あつらえてもらったのだ。メッチャオシャレだと思うんですけどいかがでしょう皆様。匠の技。これを活かさずにおけるか。
そういう僕も、最近相当な時間を工作に費やしている。一応、今を生きる20代男子なのに、よく行く店が服屋や靴屋やCD屋ではなく、世界堂と東急ハンズっていうのがどうもアレですが。
とにかくその甲斐あって、僕にしては珍しく、新ネタをゼロから自分で開発できた。やっぱりうれしい。どんな現象かは、観てからのお楽しみ。
いろんなことがプラスに働いていけばいいな。
October 20 奇術修行 in つくば11月頭のコンテストに向けて、つくばで修行。
筑波大学のキャンパスにはたくさんの学生さんたち。
ああ、さすがにこの年で見るとみんな若いなあ…。
さとるさんと2人で交互に見せ合うスタイルの稽古。
懸案の、第一現象を試す。
いろいろやっているうちに、いいハンドリング判明!これならイケる。
たぶん、こんなアホな現象、世界で誰もやってないでしょう。お楽しみに。
この第一現象も含めて、通し稽古… in English!
都合、4回通した。写真はその戦果。
もうこの手順と付き合って半年以上が経っているので、さすがにもう戸惑うことはないが、
あとは英語という言語を使いつつも、いかに遊べるか、芸にできるか。
でも、いい感じに理想像が見えてきた。あとはやるだけ。
明日は東京に戻り、朝から6時間インプロ稽古。
これだけ過密スケジュールだと、逆に燃えるぜ。。
Mなのか。Mだな俺。 October 04 マジックと言語よく「とっておきの風邪予防策は?」なんて訊かれることがあると、こう答える。
「風邪だということを認めないことです。」 いままさにそんな状態。頭痛がする気がするが、これは当然思い込み。 鼻水が出るのも幻想だ。イリュージョンだ。 プリンセス健康だ。 ま。
忙しいときほど意外と更新してしまったりするもので。 水曜日は久々に午前休み。仕事をしようと思ったら見事に寝てしまう。
午後からインプロの稽古。チームのメンバーと映像を見て前回公演の反省。 最近自分の舞台でのパフォーマンスを見ていて、つくづくスケールの小ささを感じる(笑)。もっと、どかーんと行けるようにしよう。長嶋さんみたいな表現だけど、まさにそういうことなのだ。どかーんと表現しても、たぶん下品には見えないはずだ。
夕方からはつくばに向かう。さとるさんとマジックの稽古。
筑波大学の文科系サークル会館、略して文サ館に向かう。うひゃぁ。学生さんいっぱい。
どこかのサークルの子たちが部室でぷよぷよをする光景を見て、無性に学生時代が懐かしくなった。 部室にお邪魔して、稽古開始。
さとるさんは11月に英国で、僕は香港で、海外のコンテストに出るので、二人で一緒にやろうということになったのだ。 どちらも国際大会なので、立ちはだかるのは言語の壁。 そこで、まずは英語の練習になる。というより、技術的な練習は一切出来ませんでした。笑 とはいえ、さとるさんはSAM本国の大会で演技したことがあるので、すでに英語の台詞を持っている。
僕はといえば、まだそういう経験はゼロ。だからといって、まずは書いてから…というのも、何か違う感じがしたので、とりあえず即興で英語で演技してみる。どうにかこうにか通す。お。思ったより何とかなるじゃん。やっぱ体動かさないとね。 そこから、要らない台詞を削ったり、辞書を引いて新しい言葉を付け加えたりしながら、少しずつ作っていく。 演っていて気づいたこと。
英語の台詞作りをする場合、普段日本語で演じている台詞を、そのまま英語に訳せばいい、というものではない。 日本語では違和感のないせりふでも、英語にすると説明くさくなったり、 あまりオシャレでない表現になったり、間が悪かったりすることがある。 逆に、英語では自然だが、日本語で言ったらそれはちょっと…という言葉もある。 英語と日本語は根本的に、間やリズムが違うのだ。 ジョークの質も違う。それが、自分のキャラクターまで影響してくる。 余談だが、マジックのコンテストは時間制限があるので、
必要以上に長い台詞にするとタイムオーバー失格になるリスクも生まれる。 まずはシンプルに作ることだ。 しかし。。不思議なことに。
僕、圧倒的に、日本語よりも英語の方が演技しやすいんですけど…。 何故だ…!?マジックがそういうものなのか。レクチャービデオたくさん見てるからか? それからもう1つ気づいたこと。さとるさんのSAM優勝演技のアウトラインを見せてもらったが、
とてもさとるさんらしいワールドが作られているのが分かる。 でも、それはただトークが上手いとかキャラクターが明るいとか、表面的な問題ではないように思う。
バランスの問題。トリック、スライト、オリジナリティ、演出、演者のキャラクター、どれか1つだけでは演技にならない。
少なくとも、受賞するような演技にはならない。 それらが有機的に影響しあい、お互いを高めあって、初めて見られる演技になる。 当たり前だけどね。マジックはパフォーマンスなのだから。 そんなこんなで、英語と格闘してると。
唐突に、ヨーロッパ帰りのマーカ・テンドー氏が、部室に現れて開口一番、 「ボンソワ~ル♪」
…この人にはきっと、一生敵わない。 September 22 再会と記憶の渦、手品漬け久々の休日。
ちょっと思うところがあり、午後からマジシャン小林洋介氏と、池袋の喫茶店でお会いしていろいろお話を伺う。マジックに関して、人生に関して、あれこれ話す。べつに明確な答えが出たわけではないけれども、精神的にとても楽になる。今やれることをきっちりやるだけ。ありがとうございます。
で、実は話している最中から気づいていたのだが、同じ喫茶店の少し離れた席にゆうきとも師が座っていた。なにやらマジック談義をしている様子。
こちらも、Helder Guimaraes氏のパームがどうたらこうたら、と話していたら、ゆうきさんがこちらを見ていた。「こっちに来て一緒にお茶しない?」どうも「パーム」という言葉に引っかかったらしい(笑)
実は6~7年前に、よくゆうきともの会には顔を出していたのだが、さすがに憶えてはいらっしゃらなかったようで。
ま、いろいろ話す。というより、お話を伺う。
東大のマジックサークルの学生と会った話とか、コンベンションの話、マンスリーマジックレッスンの話、マジック業界の話など。
で、何かやってよ。と言われたり。ひいい勘弁してください。こういう状況に相変わらず慣れていない僕。
演じたのは「Palm Off」なのだが、やはりダメ出しをもらう。ありがたい。 喫茶店から移動し、居酒屋に。延々語ること4時間。
話を聞きながらいろいろなことを思い出した。想像以上に自分はこの人に影響を受けていたことを実感。
で、奇遇は重なる。なんとゆうき師のおうちは隣の駅。自転車で行けてしまう距離である。なんとまあ。
そんな一日でした。ふぅ。お腹いっぱい。
August 27 「日本一」という言葉が似合わない人ですが一応今だけそういうことになりました僕は基本的に、何でも、あんまり「一番」になるということがなく。
だいたい、そこそこいい所まで行くのだけど、そこそこのところで諦めてしまう。
…ということが多い人でした…が。今回は頑張ってみました。
もちろん、この3日間、コンテストだけじゃなく司会とか力仕事とか通訳とか頭下げたりとかいろいろありましたが、コンテストそのものの結果は、こういうことになりました。
第17回世界マジックシンポジウム横浜大会
マジックコンテスト クロースアップ部門 優勝
日向大祐
というわけで、珍しく一番です。
本当に、僕に関わってくれたすべての人に感謝したいです。この賞は皆さんのものです。本当にありがとうございます。そして、これからも宜しくお願い申し上げます。
さぁ。これからが大変だ。いろんな意味で、逃げられなくなります。次は秋に、香港でアジア大会みたいなものがあります。また頑張ります。
僕自身、今回の演技は必ずしも自分の理想どおりではなかったし、手順の構造そのものにもまだまだ改良の余地があると思っているので、もう少し伸びしろがあると信じて、頑張りたいと思います。
余談ですが。
今回のコンテスタント、全国から集まってきたわけですが。その中に、秋田から来た少年がいまして。
声をかけてちょっと話をしてたら、年齢の話に。
で。。干支が一緒だった。12歳下である。高校生だって。
逆に、コンテストベテランの方ともお話したら、こちらは僕の一回り上の、同じ干支の方でした。。
ヒツジ年3世代。めいめい、頑張りました。
いろんな世代、いろんな場所からの、新しい仲間と巡り会えるのが、こういうイベントのいいところでもありますね。楽しかった。また会いましょう!>皆さん
あ。そういえば。
芸能の神様、ちゃんと見ていてくれたんですね(1個前のエントリー参照)。
ありがとうございます。例のウンも含め。
お礼参りに行かなきゃ。
さて。まずは少し休もう。
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★このブログはコメントがしづらいシステムになっているようなので、もしコメントが難しい方はBBSへどうぞ。
祝電など大歓迎、お返事確実。
August 23 いざしゅちゅじん先日、渋谷の東急ハンズに向かった。
しかし、なななんと。。珍しく閉店。。
しかも、この日は新宿店も池袋店も閉店だって。なんだそりゃ。
しかし…これだけでは終わらなかった。
そのまま新宿に向かい、高島屋へ。知り合いのディーラーさんのお店に寄り、タリホー(トランプの柄の種類)を6箱くらい買おうと思うと、品切れとのこと。
うーん。ついてない。
さらに、たまたま目に留まった丸井メンズ館に向かうと、これまた定休日。。どういうことだ。
アンラッキーにもほどがあるぞ。
ま、神様が早く家に帰って手品の練習しなさい、って言ってるんだと思い、最後に神社に寄ることにした。
新宿の靖国通り沿いにある花園神社である。この神社の片隅に、知る人ぞ知る「芸能浅間神社」がある。
文字通り芸能の神様。
3月のコンテストの前にお参りしたら、賞をいただけたので、そのお礼参りと、
今週土曜の横浜のコンテストの成功を祈って、と。
かばんを鳥居のそばに置き、二礼二拍一礼。
お祈りしていると…
ピシャッ
という音。
かばんを見ると。。。そこには鳥の「落し物」が…
思わず声を上げて笑っちゃった。いくらなんでもついてなさすぎ。まるでギャグ漫画の主人公だ。
これは俗に言う「運」がついたというやつか??
…そんなことを、昼飯のパスタ大盛りを食べながら思う。
土曜はコンテスト本番。
そのほかにも司会とかいろいろ仕事アリのコンベンション。
そういうわけで、ひゅうがさん、明日から奮闘予定。
頑張ります。
July 21 回帰する時間とAmbitious Card銀座のクラブにて、久しぶりにテーブルホッピング (というスタイルのマジックの仕事のこと)。
やはりこの仕事が僕は好きみたい。
初めのころは演技が硬いが、徐々に感覚を取り戻していく。
何千回もやっているルーティンが、僕自身の中から「日向大祐」を起こし、呼び覚ましてくれる感覚。
そして最近は、目線一つの配り方、間の取り方、呼吸の仕方や
観客がどんな気持ちで見ているのか、自分の言った一言がその場にどんな影響を及ぼすのか ―そういう一つ一つのことに、自分が前よりずっと敏感になってきたのを感じる。パフォーマンスをしながら、そういう敏感さによって生じる自己内対話を楽しんでいる感覚。軌道修正されながら演技がどんどん良くなっていく感覚。
トリック自体はよくある王道のものばかり。
使っている技法だって別に奇異なものではない。
それだけに、何も考えずにすっと手が動く。その分、観客の感覚や、「見え方」に、より気を遣うことが出来る。
第3者的な目線からのモニターカメラが脳内に備わってきている。現象が起きると自分自身も騙されるほどだ。
アンビシャスカード、今までずっと演じていたスタイルを少しずつ崩してみる。
何をやるか、どうやって現象を起こすかではなく、どういう風に演じるか。
興味は尽きない。やはり、僕はトリックそのものの研究をして満足する性質ではないらしい。
パフォーマなのだ。
ピアノの生演奏(クレストクラブにはそういうピアニストも常駐しているのだ)を聞きながら、
ぼんやりとそんなことに思いを馳せる。
あ、「Honesty」が聞こえてきた。
June 14 移動時間の有効活用法といえば(手品関係)全然最近の話題ではないのだが、ふと思い出したので書く。
「電車の中で立ってすること」といえば。皆さんは何を思い浮かべますか。
読書。
ゲーム。
携帯電話の操作。
黙考。
このあたりがオーソドックスなところか。
僕もそのへんはよくやる。
人によっては
腹式呼吸の練習
睡眠
あたりもやるかもしれない。
ところが。
数年前、千代田線の車内で、ドアの横のバーに寄りかかりながら、憮然とした表情で、若い女性(たぶん10代)がしていたのは、
「ダブルカット」
でした。
そう、マジック関係者なら分かる、アレである。
ちなみに赤バイシクルでした。 普通に上手でした。
どうして千代田線の車内で、そしてどうして憮然とそれをこなしていたのか。それは謎のままです。
彼女は西日暮里で降りていきました。
誰か、前後関係を推測してください。
今になって気になりだした。
June 07 論理と直感世の中を仮に、
「物事を論理的に筋道立てて考える人」と「直観で判断して行動する人」の2つに分けるとすると
僕は明らかに後者である。
見た目はロジカルっぽいと言われるが、だいたいにおいて、僕が「理屈らしきもの」をしゃべるときは
「直観で判断した結果を正当化するために都合のいい理屈を、後付けしている」ということが多い。
思えば、中学高校とそういう風にして勉強も進んできた。
論理的に正しいのであろうことを言われても、感覚で腑に落ちないといつまでたっても覚えられない。
逆に、いったん感覚で掴めたものは忘れず、そしてそれに伴う理論も後からきちんと納得できて、身についていく。
そんなことを、
先日あるマジックの集まりで、3月のコンテストの批評をもらったときにも実感した。
僕の場合、手順や現象を構成する際、
いわゆる「MECE」とか、あまり考えていなかったのだが、
自分が直観で、やりたいと判断した、よいと判断したものを、少しずつ積み上げていったらああなったわけで。
仮に僕が「いいコンテストルーティンを作るためのセオリーは?」とか質問されても、
「自分がやりたいと思ったことを1つずつ実現することです」としか言えない。
とてもロジカルな文章に出来るような過程を経ていないのである。
今後が心配だ。笑
だから、きちんと言葉で指摘されて、初めて気づく「穴」も、たくさんある。
自分では完成したと思っていても実際はスカスカなわけだ。
逆に言えばそういう、自分で気づかない点を指摘してもらえる場があるというのは、ぎっちり補完するチャンスなわけだが。
今後が楽しみだ。
May 10 アマー氏の午後火曜日。
朝10時に目覚める。
って、ヲイヲイー!!
今日は要人を迎えに行く日なのだ。マジック界の重鎮・マイケル・アマー氏が来日しているのだ。
そして今日の僕の任務は、池袋のサンシャインシティプリンスホテルに泊まっている彼を迎えに行き、
六本木で行われる彼のプライベートレッスンに帯同し、帰りも無事にホテルまで送り届けること。
そう、彼はマジック界においては世界中でその名を知らぬものはいない名レクチャラーでもある。僕だって何回も彼のDVDを見てカードマジックを勉強したものだ。
そういうわけで、自分の神経の太さにあきれながら支度をする。時間的にはまだ余裕はありそうだった。スーツを着込む。
ちょっと蒸し暑い東京。池袋サンシャインシティはジャパンカップ以来だ。特にこのサンシャイン近辺、学生のころは毎日のように遊びまわっていた場所だが、プリンスホテルに入ったことはなかった。
約束の11時の20秒前にフロントに着く。部屋に電話をかける。
「Hello?」
おおおお。何度も映像の中で聞いたことのある、やわらかい声。
「迎えに参りました、フロントにいます」
「ワンダフル。5分以内に行くよ」
こうして5分後、なんだか、がちがちに緊張する僕。アマー氏は笑顔で出てきた。
ご挨拶。予想はしていたけど、とっても柔らかい雰囲気の人だった。握手。手が大きい。
「僕はDaisukeという名ですが、長いので、Daiと呼んで下さい」
「なるほどね。日本のプロフェッサーかな(笑)」
分かる人だけ、恐縮してください。。はぁぁぁ
とにかく出発。アマー氏と二人で肩を並べて池袋を歩くなんて。冷静に考えると、、なんてシュールな眺めだ…緊張を通り越して笑えてくる。人ごみを縫うように歩きながら池袋駅を目指した。JR山手線に乗り、新宿で大江戸線に乗り換える。僕は大江戸線がなぜ他の電車に比べて車両が狭いのか、なんてどうでもいい話をした。彼は最近の自分のスケジュールについて話してくれた。5月はだいぶお仕事が詰まっている月らしい。この間まで韓国にいて、釜山経由で日本入りしたとのこと。そして日本の次はスペインだそうだ。ハード・・・
お会いしてから約40分後。無事に六本木着。
プライベートレッスンを申し込んだF氏のご自宅へ。
ご自宅といっても、高級高層マンションの45階だ。ホテルよろしく、入り口にはドアマンが2人も。異様に広いロビーを抜けてエレベーターを上がり、ご自宅へ。予想通りの絶景である。こんなところで毎日ご飯食べるのも、落ち着かない気がするぞ。。慣れかな。
しばし歓談のあと、とりあえずご飯ということで、高級天ぷら屋さんへ。カウンターに座り、目の前で天ぷらを揚げてくれてそれをすぐに食べられる。美味!
僕はF氏とアマー氏の間に座り、通訳やら、天ぷらの説明やら。アナゴって…マイタケって英語でなんていうんだろう。と悩む。日本のマジック事情や、アメリカでの話、セロの話、大阪の話など。
そしていよいよレッスン開始。
最初に彼が教えたのは、かなり有名な輪ゴムの貫通現象(「Crazyman's Handkuff」)。原案者自身が演じるそれはやはり、とても説得力があり魅力的なマジックだった。カッパーフィールドもかつてこれをTVで演じた、そしてその番組で視聴者にアンケートをとったところ、同じ番組中で行った「万里の長城を通り抜ける」マジックよりも、輪ゴムのほうが人気が高かったというのだ。「信じられるかい?制作費200万ドルをかけたイリュージョンよりも、輪ゴム2本のほうが印象に残ったんだよ。」いかに傑作か、ということだね。僕もこの輪ゴムのマジックをよく演じるが、今まで自分が演じていた方法を見直した。やっぱりマジックは原案者に習うのが一番だ。
そして、開始後5分で彼のレクチャラーとしてのすばらしさを痛感。世界中でレクチャーしているだけあって、ポイントを抑えているだけでなく、あまり余計なことをしゃべらず、シンプルな説明で伝えてくれる。こちらがネイティブでないというのもあるのだろうが。
そのほかにもいくつかのトリックをレクチャーしてくださる。シンプルだがいい手品ばかり。あっという間に2時間。
帰りはタクシーチケットを頂いたので、車内でアマー氏とゆっくり会話。アマー氏の娘さんがまだ幼稚園で、学芸会でマジックをやりたいと言い出して何を教えたものか困った話、まだ2歳にもならない息子さんの話…きっと、家でもいいお父さんなんだろうなあ。たくさん話してたくさん笑った。
池袋に着き、明日からまた彼が日本中を回るということで、スーツケースを地方に送らなくてはいけない。彼が荷造りをする間に宅急便の手配をする。
作業も無事終わり、いよいよお別れ。アマー氏に、ミーハーながらお願いをしてみた。「May I have your Autograph?」と言ってみる。快く書いてくださった。
※日本で言うところの「(有名人の)サイン」は英語では「Autograph」と言います。
もちろん、一緒に写真にも写ってくれた。「その写真、必ずE-mailで僕にも送ってね!約束だよ。」そう言って去るマイケル・アマー氏。颯爽。
彼は日曜に東京に戻ってくる予定。僕もレクチャーを受ける。再会が楽しみだ。
March 27 (4/5更新) 結実のJapan Cup 2007先に言っておきますが、今回は長文です。この数日、非日常の連続でしたもので。ええ。
3月24日・25日の2日間、池袋サンシャインシティーで行われた「Japan Cup 2007」のコンテストに参加して来たのでした。(マジックのイベントです。競馬ではないです、念のため。)
国内外から、たくさんのマジシャンや愛好家が集まる大きなイベント。
そのコンテストに出場し、観客の皆様の投票で選ばれる「People's Choice Award」をいただくことが出来ました!
初めてのコンテストで、このような賞をいただくことが出来るとは思いませんでした。暖かい雰囲気のお客様のおかげで、リラックスして100%の演技ができたのに、さらに最多得票させていただけるとは。感謝しきりです。
今回のエントリーでは、ここ数日で思ったことや、コンテストを通じて考えたこと、思ったことをいろいろ書いていこうと思います。
■翌日はふつーの日でした
いろいろな事がありすぎて、まあ無事にうちに帰りつき、そのまま寝て…月曜は昼ごろにのそのそと起き出して顔を洗い、いつもどおりインプロ(即興劇)の稽古に行った、のですが…何だか現実味が感じられず。あれ?…昨日、ジャパンカップだったんだよね?と。
いただいた賞状を見て、ああそうか、やっぱり自分が賞をもらったのだなと。そういう感じでした。われながらユルい限りです。 思い出せ。いろいろと。
■きっかけ
というわけで、まずは時系列を追って、振り返ってみます。
今思えば、やはり「Academagic3(2006年12月)」に出演したのが大きかったなと。
マジックは大学1年のときからやっていたわけですが、僕は基本的にマジック界とは疎遠な状態でした。現に、僕を知っているマジシャンはプロ・アマチュア・学生含め、ほとんど皆無です。元来めんどくさがりやの僕は、あまり自分から人前に出て何かをやろうとはしませんでした。しかし、去年12月に「Academagic3」に誘っていただき、出演してみました。東京大学の中で行われたテーブルマジックのショーです。出演者はほとんどが学生の、無料公演でした。
ショーに出られたこと自体も大きな収穫でしたが、出演したことで得られた人の縁は大きかったわけです。中でも、筑波大OBでもあり、FISM2006(マジックの世界大会)チャレンジャーのさとるさんにお会いし、競演できたことは、とても幸運だったと思います。
さとるさんと仲良くなって、オンラインでマジック談義をしてみたり、コンテストに出てみることを強く、強~く(笑)薦められたり。
そんなある日、さとるさんが出演されたステージマジックショーを見に行くことになります。そのショーのパンフに挟まっていたのが「Japan Cup 2007」のチラシでした。早速、JCMA(日本クロースアップマジック協会)主宰の田代さんにメールで申し込みをしてみました。
生まれて初めてのマジックのコンテスト。いわゆる「パフォーマンスが採点・評価される場」というのは、僕は正直あまり得意ではないですし、自分自身のマジックは、コンテストに出してもマニアを喜ばせることはできない、と勝手に思っていて、今まで避けてきました。しかし、FISMチャレンジャーのさとるさんが、僕のマジックを評価してくれたことが、自信になったのだと思います。
駄目でもともと。仮に大失敗しても、誰も僕のことを知らないのだから、別に失うものなどない。そう思って参加することにしました。
田代さんから、エントリー許可のメールが届いたのが、1月末でした。 ■暗中模索
しかし正直言って、コンテストで何を演ったものか、困り果てていました。
コンテストというもの自体、初めての挑戦で、僕は良く分かっていないし、僕のマジックは全般的に見て「マニアから見て目新しい要素」というものがあまり含まれてはいない(と、自分では思っている)のです。「オリジナリティ」というものを、どういった形で出すのか。それが課題でした。
心当たりは1つだけ。 昔からよく僕が演じていた「音トランク」というネタ。ネタと言っても、マジックの現象に、直接関係するアイテムではなく、演出の道具です。 マジシャンが持ち歩いているトランク(実際に普通にトランプやその他の道具を入れている)から、なぜか音楽が流れる…のですが、ふたを閉じると音がぴたっとやみ、開けると鳴り出す。なかなかユーモラスな眺めで、不思議さはないが、雰囲気を作る上で強力なアイテムです。オルゴールにヒントを得てこれを造ったのは大学院1年のときでした。新入生相手に、サロンマジックを演じるときなどによく使ったり、ついこの間「Academagic3」でも演じたりしました。 要は、トランクの中に、何らかの音源(MDプレイヤー)とスピーカを隠しておき、あとはトランクのフタにスイッチを仕込んであるわけです。「Academagic3」で演じようと思ったときには、MDプレイヤーはすでに壊れていたので、音源用に、iPod nano を購入しました。使ってみたら便利!薄いし軽いし壊れにくい。
今回も「音を演出に取り入れる」という発想は悪くない気がしていました。まあ、うわさによると、最近はクロースアップマジック(ステージでやる大掛かりなものと違い、近くで見せるタイプのマジック)でも、BGMばりばりで、曲に合わせた演技をするマジシャンが多いようですが。
しかし「ただのBGM」にしないためにはどうしたらいいのか。悩んでいました。
「Academagic3」の手順では、トランクから流れるのはただのBGMに過ぎなかったのです。そして、トリック自体もよくあるプロットのカードマジックで、あまりオリジナリティはないもの(一部、売りネタも使っていたし)。 そんな風に暗中模索しているうちに2月が始まりました。
■人に恵まれるということ
僕がいつも、マジックのことになると必ず頼る人がいます。大学のサークルの2つ先輩、O氏です。マジックに関して碩学であるばかりではなく、無駄な力の抜けた、とても美しいテクニックの持ち主。もうかれこれ、10年のお付き合いになるわけです。
よくご自宅に遊びに行って、何度も同じ手品を見せてもらうのですが、何度見ても美しいものは美しいのです。誰よりもマジックが好きだからこそ、プロになることを選ばなかった、そんな人。
2月の頭にも、O氏宅に遊びに行きました。漠然と手品の話をしたり、みんなでご飯を食べたり美味しい焼酎を飲んだり。
夜中になってから、O氏と2人きりで手品談義です。当然、コンテストに際して僕が悩んでいることを相談しました。二人でああでもないこうでもないと話していましたが、これと言って決め手もなく、夜中に。就寝。
朝になっても、僕の頭がぼんやりするばかり(低血圧気味の僕は、寝起き時は別の星の生物になります)。まったくアイデアが出てくる気配がありません。
もうすぐ僕も出発しなくてはいけない、そんな時間帯に差し掛かったとき、僕のiPodを弄んでいた、O氏がふと「あっ」と、小さな叫びをもらしました。
「何か」を思いついたときのO氏の目は、ちょっと違うのです。
そのとき彼が口にしたアイデアは、斬新なものでした。 「それが実現できたら、まるでセロですね!(笑)」
僕の手順を見たことがない人もいると思うので、詳細は割愛しますが、ここから自然にアイデアがイエスアンドされていき、コンテストのための手順がほぼ(2人の脳内で)出来上がりました。
一緒に考えてくれたO氏には感謝感謝です。
しかし、これを形にしないとまったく意味がない。問題は山積みでした。
物理的にクリアしなくてはいけないことが、たくさんあり。 たとえば工作とか、工作とか。あと、工作ですね。 それでも、苦労して実現するだけの価値がある手順なのでした。腕の見せ所というわけです。
でも今回はホント、いろいろ不安でした(結果的にはちゃんとしたものになったけど)。
いちおー、工学部出身なんですけどね…
■JCMA Academy 発足
話はやや変わって。
コンテストと並行して、田代さんからもう一つ別のお話をいただいていました。アメリカ、韓国など諸外国には存在するという「マジックのアカデミー」というものの発足について。平たく言えば「みんなでマジックを勉強する会」なわけですが、それを日本でもやりたいと。その名も「JCMA Academy」。
このアカデミーにはかなりはっきりした目的がありました。
「 FISM2009のクロースアップコンテストで、受賞を狙える人材の育成 」です。
(※「FISM」とは、マジックのオリンピックのようなものです。三年に一度開催。次回は2009年に北京で開かれます。1994横浜大会以来のアジア開催です。)
そして、その中核を担って欲しいというオファーをいただきました。僕はまだ、コンテストに出たこともないのに(笑)。そういうわけで、2月中旬に初めて田代さんと初めてお会いしました。そのときに具体的なお話をしていただき、これは面白そうだ、ということで参加させていただくことに。
そういうわけで、3月の上旬に「JCMA Academy」第1回が開催されたのでした。当日集まってきたメンバーは若手のマジシャンの中でもトップクラスのメンバーばかり。平均年齢20代前半ってところでしょうか。普段、毎月池袋で開かれているJCMA主催の「マジックサークル」というイベントで、みなお互いに顔見知りなのでしょう、何だか和やかな雰囲気です。僕は普段、なかなか日曜が休みにならず、マジックサークルに顔を出したことが一度もないので、ほとんどの人が初対面でした。後から思えば、ジャパンカップで共に競演することになるコンテスタントの半数近くが、このアカデミーにいたのですが。
そのアカデミーで、FISMのコンテストの審査基準についての話も出ました。FISMのようなコンテストで求められるのはマジシャンが2~3人に見せる「Personal
Close-up Magic」ではなく、数十人を相手にして行う「Theatrical Close-up Magic」なわけです。
そこでの審査基準は下記の6つ。
1 Technical Skill/Handling 手先の技術の巧拙
2 Showmanship/Presentation マジシャンのショーマンシップ、演技 3 Entertainment Value エンターテイメント性 4 Artistic Impression/Routining 芸術的印象、手順構成 5 Originality オリジナリティ 6 Magic Atmosphere 不思議さ 要するに、技法だけうまくても、どんなに不思議でも、それだけじゃダメってことです。ちゃんと演技も出来てなくてはいけない、見る側が受ける印象も考えなくてはいけない。それがただのトリックではなく、パフォーマンスとしてのマジックになっているのかがきちんと評価されるのです。
…で、普通はマジックの本を見ても載っている訳がない、こういった事柄が、僕には大いに勉強になりました。
そして基本的に、ジャパンカップでのコンテストでもそこが求められると思って間違いないわけです。自分はどうなんだろう...1はそれほど悪くもないが飛びぬけてもいないと思う、2・3・4は長所だから活かさないと、5は悩んでるなぁ、6は…きちんとはまれば大丈夫だろう。などなど、自分の手順をいろいろな角度から考えてみたりしました。
アカデミーでは、沖縄からジャパンカップのために特訓しに上京していた、宮城将人君の演技をみんなで見て検討会もしました。いわばライバルに当たるわけです。見せてもらったところ、素敵な演技だと思いました。僕の嗜好とも一致していたのかもしれませんが。
お客さんに好かれやすい独特のキャラクター、現象のオリジナリティ(乳酸菌マジック!)。何よりも、第一現象が起きるのが早い(このあたりは僕もさんざん悩んだ)。 …いいねえ。んー、武者震いしてきたぞ。
と言っているうちに、残り3週間となりました。あわわ。 (続く) |
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